保険適用入れ歯と自費入れ歯の比較

保険適用の入れ歯と自費(保険適用外)の入れ歯は何が違うの

まず、大きな違いとしては価格が大きく異なってきます。
保険適用の入れ歯は、1個あたり約1万円で製作をしていますが、保険適用外の入れ歯は、歯科医・歯科技工士での価格設定になるため、約30万円から100万円といった幅広い金額での提供になっています。なぜ、保険適用外の入れ歯が幅広い価格帯を持つのかと言うと、各患者様それぞれに適した入れ歯のご提供をするため、同様の物での製作ができない・全て各患者様に合ったオリジナルのものになるため、と言ったことが理由にあげられます。

保険適用の入れ歯と保険適用外の入れ歯の目的の違い

保険適用外の入れ歯は、「ただ噛むこと」を目的としているのではなく、「噛んで健康になること」を目的としています。
私たちの生活は衣・食・住といった3つの要素から成り立っている様に、「食」が我々の生活に与える影響はとても大きいものです。その食事を行う際に、噛み合わせが合わない、食事の温度を感じることができないと言ったことは非常に生活のストレスになりますし、最悪、頭痛やめまい肩こりなどの別の問題まで引き起こしてしまうことも考えられます。
しっかりと「噛む」と言うことは、全身の健康維持・健康促進と密接な関係を有していると言うことができます。「噛む」ことが長寿の秘訣にあげられる程です。
しっかりと「噛む」ことで、年齢・性別関係なく以下の様な効果を得られることができます。

  • 脳の活性化
    しっかりと「噛む」ことで、脳の中の様々な領域を活性化することができます。記憶に関わる、海馬(かいば)の領域を刺激することもできるので記憶力を改善すること・維持することに効果があると言われています。特に、高齢の方ほど効果が顕著に出るとわかっていますので、認知症の対策にも有効であると考えられます。

 

  • ストレス解消
    身体が感じるストレスは主に、脳が関係をしています。主に脳の、扁桃体と前頭前野で人間はストレスを認識するため、ストレスを抑えるためにはこの扁桃体と前頭前野の活動をどれだけ抑えられるかといった仕組みです。しっかりと「噛む」ことで、扁桃体と前頭前野の神経活動を抑えることができるので、ストレスの解消に繋がります。

 

  • 肥満等の生活習慣病の解消
    近年では、良く耳にすることが増えてきた「生活習慣病」。この生活習慣病の一つに肥満が挙げられます。なぜ肥満が良くないかというと、高血圧や、糖尿病、脂質異常症など他の病気の原因になる可能性があるためです。それらの病気により動脈硬化といった最悪死に繋がる可能性があるため、最近では気にされる方も多いかと思います。
    肥満を予防するには、しっかりとよく咀嚼をすることです。しっかりとよく「噛む」ことで、脳の中枢神経から満腹を感じているサインが出るため、過度な摂食を避けることができるため、肥満を予防することができます。

 

保険適用外入れ歯の制作にかかる時間は

保険適用外の入れ歯は、保険適用の入れ歯に比べ製作期間が長くなります。その理由は、設計が精密であること・患者様ごとにオリジナルの製作を行うといった理由があります。

設計の精密さ

部分入れ歯の場合だと、保険適用の入れ歯は、クラスプの部位や本数だけでなく、素材まで限られてしまうため、本来理想とされている箇所にクラスプを付けることが出来なかったり、割れないようにするため、入れ歯自体を厚くする必要があったりなど、色々と弊害があります。理想的な位置にクラスプを付けられないと、クラスプをかける歯だけでなく残りの歯にも悪影響を及ぼし、歯のぐらつきを感じ、最悪の場合、歯を抜かなければならなくなってしまいます。
一方で、保険適用外の入れ歯だと、患者様毎の歯の動きを歯科医の先生・歯科技工士とで緻密に検査をした上で、精密な型をとり、調整を行いながら製作を進めていきます。その為、限りなく自身本来の噛み合わせに近づくので、ストレスフリーでお過ごし頂けます。

緻密に製作を行うことのメリット

・自然なフィット感を得るために、薄く製作を行っているため、違和感や不快感が少ない
・噛み合わせがきちんと合うため、食事や会話にストレスを感じない
・素材や形状にこだわっての製作を行うため、自分の歯のように自然な見た目になる

上記の理由から、保険適用外入れ歯は製作期間が長くなります。
入れ歯の種類も様々にあるので、自分に合った入れ歯を選ぶようにしましょう。

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